歳をとるにつれクリスマスのワクワク感はどうしてもなくなっていってしまいますね。
子供の頃はクリスマスが来るのが本当に楽しみだったよなぁ。
新聞に挟まれている、クリスマス商戦の大きな大きなおもちゃ屋のチラシ。
隅から隅まで見ていた気がします。
そしてケーキにチキンに、おかんが作る濃いホワイトスープ?みたいなやつ。
なんなんですかね、あれ。ドロッドロのやつなんですけどね。
あれがめっちゃくちゃうまいんですよ。
母子家庭で男三人へのプレゼントや料理や演出。
大変だったろうなと今ではわかります。
そんなおかんが演出したクリスマスの中で、とても強く記憶に残っているものが二つあります。
おかんとクリスマスの思い出~その1~
「3人でお風呂に入って来なさい」
クリスマスの夜、唐突におかんが兄弟3人にお風呂に入ることを促してきた。
この時3人はまだ全員小学生。
テレビを見ていたか、ミニ四駆をいじっていたか、ゲームをしていたか、それは覚えていないが、兄弟3人はおのおのしていたことを中断してお風呂に全員で向かった。
クリスマスという楽しい日ということもあってか、喧嘩ひとつすることなく3兄弟でお風呂に入り、そして全員そろってお風呂からあがった。
パジャマは居間においてあるので、軽くバスタオルで体を拭いてから居間へ入った瞬間…
「今、サンタさんが来てプレゼント置いていったわよ!」
全開になっている居間の窓を指差しながらニコニコと話しかけてきたおかん。
たしかその年のクリスマスプレゼントは兄弟3人ともスキーの板だったかな。
そしてその光景を目にして兄弟3人はこう思った…
「さ…寒い…」
それもそのはず、実家は極寒の地、豪雪地帯長野。
いや、長野という地域でなくとも12月の全裸のふろ上がりに窓が全開になっている状況は間違いなく寒い。とても寒い。
確かに実家には煙突はない。煙突はないから煙突から入ってくることは出来ない。
だから窓から入ってくるのは仕方ない。
だけど開けたら閉めて行こうよ…サンタさん!!
ニコニコ笑顔のおかん。
ブルブル凍える子供たち。
ハッピー…メリークリスマス……♪
おかんとクリスマスの思い出~その2~
「はい、これサンタさんから!」
おかんの作ったクリスマスの料理を食べている時におかんはゲームソフトと一つの封筒を長男に渡した。
この頃すでに長男は高校生。
子供が寝た後に…とか、子供がお風呂に入っている時に…とか、そういう演出はなく直接プレゼントを渡してくれるような形になっていた。
もちろんプレゼントは、予め欲しいと長男が言っていたもの。
予算も教えられていて、1万円と決まっていたのだ。
なので1万円の範囲で長男が欲しいと考えたものはテレビゲームのソフトだった。
そして間違えることなく欲しいと言っていたゲームソフトをおかんはサンタさんからとプレゼントとして渡してくれたのだ。
そして気になる一緒に渡された封筒の中身は…?
「今年1年頑張ったね、君は輝いている!」
みたいなサンタさん直筆の熱いメッセージが。
しかし封筒の中身は熱いメッセージだけではなかった!!
中からさらに出てきたのは…
437円(100円玉×4、10円玉×3、5円玉×1、1円玉×2)
なんとも中途半端な小銭がジャラジャラと出てきたのだ。
そう、これはお釣り。
予算からゲームソフトの値段を引いたお釣り。
この年の長男へのクリスマスプレゼント
・ゲームソフト
・熱いメッセージカード
・お釣り
ハッピー…メリークリスマス……♪
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